「中途採用看護師のやる気を引き出す関わり方をすること。」とは

部署に慣れても、毎日の仕事をこなすだけで、
向上心がまったく感じられないという中途採用看護師もいます。

 

そのような中途採用看護師に注意をすると、
「業務がまわっていけば問題ないですよね。
どうしろというんですか?」と逆に言われてしまうこともあります。

 

そのようなときに、中途採用看護師のやる気を引き出す関わりをするために、
看護管理者はどう対処したらよいのでしょうか。

 

個人のやる気や考え方は、
具体的にチェックすることは難しいです。

 

ですが、基本的に、看護管理者や教育担当者がとるべき態度は同じで、
「やる気がある」、「やるきがない」という
単純な発想で区分けするだけでなく、
頭を切り替えて考え、対処することが必要です。

 

具体的には、「なぜそのような発言をするのか。」、
「なぜ、そのような行動をするのか。」を考え、
アプローチしていくようにします。

 

そのためには、相手の考えを聞き、
情報を得ることが必要です。

 

相手の話に耳を傾ける行為は、
その人の考えに関心を寄せることで、
さらに「そのように考えているのですね。」と反応することによって、
その人を尊重するかかわりをすることができ、
「承認」として効果的に作用します。

 

たとえば、中途採用看護師が、何かミスをしたとします。

 

ですが、中途採用看護師のミスは、
新卒看護師のように、
緊張でわけがわからずやってしまったということはあまりありません。
多くは、それが正しいかどうかは別にして、
自分の行動を選択した理由があるはずです。

 

それを「違います、このようにやってください。」というだけでは、
中途採用看護師は納得しませんし、
自分の考え方をまったく認めてもらえなかったという
大きな失望と不信感を抱かせることにもつながります。

 

たとえ、誤った思い込みによるミスであっても、
考え方を完全に否定される体験がつみ貸さなければ、
職場でのやる気は急速に失せていってしまうでしょう。

 

では、どのように相手を否定せず、やる気をひきだせばよいのでしょうか。

 

「どんな場合にも成功します。」と言う成功の方程式は存在しません。

 

ですが、「それは違う」と頭ごなしに否定するのではなく、
まず、相手の考えに注目し、
「なぜ、そうするのか。」、
「なぜ、そう考えているのか。」
と言う本人の考えを聞くための行動、
具体的には「素直な問いかけ」をまずこちらから投げかけてみましょう。

 

現場の多くの教育担当者は、
「どうしてそのようなことをするのだろうか。」
と考えるだけでとどまっていて、
「どうしてそのようにしたのか。」と言う理由や、
「どう思いますか?」と言う問いかけまでしていないことが多いです。

 

中途採用看護師のやる気を引き出すためには、
看護管理者や教育担当者が、
自分の態度が相手を尊重するという印象を抱かせる態度になっているかを意識し、
誠実に問いかけるという行動につなげることが必要です。

 

中途採用看護師にやる気のない態度が見られると、
看護管理者は、「部下にやる気がない」と嘆いてしまったり、
「学習意欲に欠ける。」と叱ってしまったり、
自分とは異なる価値観を否定してしまったりしてしまいます。

 

このように、中途採用看護師のマイナス面ばかりに目を向けてしまうと、
中途採用看護師のやる気を引き出す関わり方ができません。

 

たとえば、中途採用看護師が長期休暇をとりたいと言ったとします。
そのとき、「就職してすぐなのに、長期休暇の希望なんて非常識だわ、無理!」
と思うと思います。

 

ですが、マイナス面ばかりに執着することなく、
そんな時期に休暇を希望する中途採用看護師の思いを
うまく活かすことが大切です。

 

「それは、部署の皆さんにも協力してもらわないと難しいことですね。
ですが、私もがんばってみますので、
あなたもどのようなことをしたら、
ほかの看護師に協力してもらうことができるかを考えてみてくれますか?」
と言うように、「提案」をし、中途採用看護師の気持ちを
否定しないように関わっていきます。

 

それによって、「反対されても絶対に休みをもらいたい」と、
休暇のことだけに集中している中途採用看護師の関心を、
どのようなことをすれば、仲間の協力を得ることができるかと言う
一段高いレベルの関心へとステップアップさせることができるでしょう。

 

立派な仕事や学業の夢だけでなく、
本音のやりたいことに対しても、
その考えを否定することなく、
まず尊重して、次のステップを一緒に探していくという関わり方が、
価値観の異なる人のやる気を引き出していきます。