自ら判断し行動する人材を育てる

中途採用看護師が新しい環境に馴染むには、
一定の期間が必要です。

 

また、うまく適応しているように見えても、
さまざまな戸惑いや疎外感、違和感、不安などを感じながら
仕事に取り組んでいます。

 

ですが、時間の経過と共に環境にも慣れ、
周囲からのサポートを得ながら、
徐々に自信を取り戻すときがやってくるでしょう。

 

そのときとは個人差がありますが、
入職後半年頃が、新しい環境に慣れるという段階から
次の段階に移行するひとつの目安になります。

 

それまでは、新しい環境に慣れることが
一番の目的であった中途採用看護師は、
環境に慣れるに従い、
仕事の中で新しいゴールを目指していくことになり、
新たな目標が必要になってきます。

 

その目標は、受け入れ側の看護師と共に考え、
つくっていくことが必要です。

 

そして、ここから、中途採用看護師の
人材育成を考えていく上で最も大切な時期になってくるといえます。

 

職場に慣れてくると、
「来月はこれだけは休みにしてください。」などと、
家庭の事情を全面に出し、勤務希望を数え切れないほど提出する人もいます。

 

また、やたらと重要人物になりたがり、
「そのようなことではなくてもっと重要な役割をさせてほしい。」
という人もいます。

 

あっという間に部署での絶大な信頼を得ている人もいるでしょう。

 

このように、中途採用看護師の一人ひとりのライフスタイルや価値観、
看護師としての実力がはっきりと現れ、
自己主張が行動として示されるようになってくると、
「だから中途採用看護師は難しい・・・。」
と、頭を悩ませてしまう看護管理者や教育担当者もいます。

 

中途採用看護師の強い個性が表出する入職後半年くらいの時期からは、
何よりも中途採用看護師本人のやる気を引き出し、
多様した個人の欲求を組織が個人に期待する目標とすり合わせ、
調整していくという看護管理者のかかわりは、
欠かすことができないものとなってきます。

 

「とりあえずまず慣れて仕事をこなしてもらえばいい」
と言う発想の看護管理者や教育担当者の下では、
中途採用看護師がそれぞれの明確な目標を見出し、
自ら努力をする職場の実現は、どう期待しても望むことができないでしょう。