「どうサポートするかを共に考えること」とは

中途採用看護師のサポートに関しては、
病棟全体で・・・と頭ではわかっていても、
そのような考え方に慣れていなかったり、
病棟の忙しさもあり、
受け入れ側の看護師が「自分がやらなければ」
と言う姿勢になれないことが多いようです。

 

結果、教育担当者や看護管理者のみが、
声をかけているだけという状況は少なくありません。

 

そのような場合、看護管理者や教育担当者は、
受け入れ側の看護師に対して批評や判断をするのではなく、
「新しい仲間が私たちに溶け込んで、
のびのびと仕事をすることができるには
どうしてあげたらいいのだろうか?」、
「みんな自分だったらどのように受け入れてほしいか」という
率直で前向きな危険交換のための問いかけをすることから
はじめてみてはいかがでしょうか。

 

そのような問いかけは、きっと受け入れ側の看護師たちの気持ちを
揺り動かすことになると思います。

 

ヒトには「絶対に○○しなければならない」と言う
自らの意思決定の自由を奪われるようなメッセージが送られると、
無条件に逆らいたくなったり、
抵抗感が生まれてしまったりします。

 

結果、まったく逆の行動をとってしまうこともあるのです。

 

このような心理は「心理的反発=リアクタンス」といますが、
新卒看護師であっても、ベテラン中堅看護師であっても同じで、
自分に決定間が何も与えられず、ただ言われたことだけに従うだけの状態では、
やる気を出すことができません。

 

中途採用看護師を受け入れている看護師たちが、
指導の現状や離職状況などについてどう感じているかを把握することは、
モチベーションを育てる上で欠かすことができないものです。

 

受け入れ側の看護師たちのモチベーションを育てるためには、
どのような意見であっても、
看護管理者や教育担当者ははぐらかしたり、
問題を摩り替えたり、
自分の意見を言って終わるなどの「落とし穴」を避けなければなりません。

 

注意深く落とし穴をよけて、
まずしっかり、真剣に、相手にどう思っているのかを問いかけ、
出てきた受け入れ側の看護師の意見を、全身全霊で聞くことが大切です。

 

そのような看護管理者や教育担当者の姿勢が、
受け入れ側の看護師たちに、
自分たちの意見や大変さを理解してもらうことができるようになります。

 

また、看護管理者や教育担当者が、
実感を持って受け止めようとしていることに
気づいていもらうきっかけになるでしょう。

 

そして、看護管理者や教育担当者の態度により、
受け入れ側の看護師たちは、
「私は否定されているのではない。」、
「違う意見でも無視されて一方的に押し付けれることはない。」と感じることができ、
組織や部署における自分自身の存在意義を再確認することができます。

 

このように、受け入れ側の看護師が理解し、納得できた後、
次の段階に移ります。

 

次の段階では、最初に受け入れ側の看護師に対して、
「こうしてほしい」と要求する前に、
「私はどのようにしたら、あなたを少しでもさぽーとすることができるのでしょうか。」
と言う態度を、看護管理者が示してみます。

 

看護管理者自らが、異なる意見を持つ看護師のエネルギーや
正直な実感を否定しないことこそが、
「ではどうやっていけば、多様な個性を持つ中途採用看護師が
ここで気持ちよく働くことができるのか」ということを
本気で考え、行動していくことにつながります。

 

このように、組織文化を変革させるためには、
看護管理者や教育担当者はただ行動を修正してくださいと迫るだけなく、
受け入れ側の看護師の意見をしっかりと身体ごと受け止め、
お互いの意見の違いや異なる考え方を乗り越えて、
進むべき方向への具体策に協力してもらうことができる
土壌を作ることが重要です。