「ネガティブな態度のメンバーこそキーパーソンになること」とは

受け入れ側の看護師の中には、
中途採用看護師に対して、温かな支援をすることができる看護師もいます。

 

しかし、「あれもできない。」、「これもできない。」と、
悪い評価しかしない人もいます。

 

看護管理者や教育担当者は、このような悪い評価をする人の言動は、
ほかの看護師にも悪影響を与えてしまうので、
やめてほしいと思いますし、温かな支援をすることができるように
変わってほしいと思うと思います。

 

では、どのようにしたら、このような人を変えることができるのでしょうか。

 

「師長さんには、本当によくして頂いたのですが、
あの部署ではもう働くことはできません。」と言い残し、
退職する中途採用看護師は少なくないと思います。

 

看護管理者や教育担当者などの中には、
指導する立場から見ると、たった一人のネガティブな態度であっても、
「どうせ何をやってもいやみを言われるだけ。」とか、
「あの人がいる限り状況は変わらない。」と、
部署への足を遠のかせる人もいます。

 

しかし、足を遠のかせ、「管理」をしなければ、
状況は変わらないのは当然です。

 

中途採用看護師であれば、
前の職場の雰囲気がどのような雰囲気であったのかどうかで、
その判断も大きく影響されるのですが、
自分が受け入れる立場だったときのことを考えると、
これからの状況の改善を期待することができないと考える
中途採用看護師が多いのかもしれません。

 

ただ、多くの場合、指導している側には、
相手をいじめているつもりの看護師はいません。
ですが、「専門職なのだから厳しく指導しなければならない。」、
「怒っているのではなくこれは教育だ。」、
「そうは言っても現場は困る。」、「私もこうやって育ってきた。」
など、さまざまな理由で、受け入れ側の看護師は
自分たちのやり方での指導を続けています。

 

そのような中に、新しく仲間になった中途採用看護師へのサポートに対し、
非協力的な看護師がいると、
周りの看護師たちは、そのような非協力的な看護師の影響を
必ず受けてしまいます。

 

最悪の場合、看護管理者の掛け声とはまったく別に、
一人の看護師のネガティブな考えが部署のムードを支配してしまうこともあります。

 

そのような中、解決に向けた対策がとられることがなければ、
退職者ばかりが増えていくという悪循環に陥るでしょう。

 

そして、その悪循環の中で繰り返される言葉は、
「中途採用看護師の指導は難しい」と言うものです。

 

私たち人間には、「認知的不協和」という心理的なメカニズムがあります。

 

そして、うまくいかないことを自分以外の要因のせいにするのは、
人間の大きな特徴のひとつです。

 

人間は、「忙しかったから。」とか、
「たまたま就職してきた人が未熟だったから。」、
「その中途採用看護師は、できの悪い人だったから。」
と考え、自分たちのやり方は、常に正しかったと思っていたいのです。

 

中途採用看護師は、それぞれの多様な経験を持っている
個性派が多いのも確かなのですが、
受け入れる側の態度をもう一度真摯に受け止め、
どうすべきなのかをしっかり考え、直していかなければ
今後、何も変わることがありません。

 

このような悪循環を何とか食い止めたいと思う一心で、
「このような事例がある事例があったので、
悪い態度をしている人はやめてください。」
というように欠点を指摘し、行動の変容を迫るだけでは、
返って逆効果になってしまう部分も多いでしょう。

 

集団の中では、特定のやり方を非難するというマイナスの強化は、
まず間違いなくうまくいかないと覚えておくことが必要です。

 

ある考え方は間違っている判定会議をしたとしても、
誰かのプライドを傷つけることになり、
「私のことをぜんぜん理解してくれなかった。」
という根深い不満を残すことになってしまうでしょう。